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地域材の利用 ~木の塀を知る 木塀設置後(6か月)の腐食防止処理の経過観察①~

2022.08.08

地域材を利用することは、地球環境問題への貢献となります。
当社は、地元材を利用促進のための取組みを行っており、昨年から、地域材を利用した木の塀の利用の可能性についての実証実験を行っています

「木の塀は腐る」「木の塀は変色する」「木の塀は価格が高い」「どこで作って貰えるのかわからない」等の様々な疑問があります。この課題に対応するために、小田原市内等の14か所に色々なタイプのの木の塀をつくり、まちの中での実証実験を行っています。
この木の塀の設置から半年が経過したことから、経過観察(事後調査)を実施しました。

「木材処理木の塀は腐る」「木の塀は変色する」について、腐食を防ぐためのグリオキザール樹脂処理(樹脂を木の内部までしみ込ませる処理)に関する事後調査です。

【木の塀は腐るという疑問】
(1) 設置してから1年以上が経過観察用サンプル(樹脂処理のみと未処理材の比較)
下の写真の右側半分が未処理材(無垢材)で、左側半分が樹脂処理材です。
樹脂処理を行ったサンプルと、未処理のサンプルでは形状の大きな変化はありません。
しかしながら、両サンプル共に、白木だった木材は、灰色に変色しています。

(2) 6か月が経過した、グリーキザール樹脂処理を行った木塀   
①樹脂処理のみで未塗装の木塀
大きな色の変化や、腐食等の影響はないが、雨が当たる未塗装の天端の部分には灰色への変色が認められた。

②グリオキザール樹脂処理にキシデラコール(木材保護塗装)を塗装した場合との比較)
大きな色の変化や、腐食等の変化はなし(右側の木塀に着色処理)

【結論】
1年以上経過した経過観察用のサンプルは、未処理材とグリオキザール樹脂処理した木材の形状等の変化はないが、色は未処理材と同様に、灰色に変化している。
6か月が経過した木塀では、形状や色の変化はない。
しかし、木塀の上部に金属のカバーを設置していない、塗装をしていない天端の部分は、雨の影響等による、灰色への変色が認められた。

【次回】
キシラデコール(木材保護塗装)を塗った、木塀の変化についての経過観察結果をお知らせします。
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