建物から見る小田原の歴史

建物から見る小田原の歴史1

小田原文学館

小田原文学館1

【パンフレットより】

小田原文学館の建物は、土佐藩の郷士で、幕末に陸援隊に参加し、明治維新後は、警視総監・宮内大臣などを歴任した伯爵田中光顕の別邸として建てられたものです。

本館はスペイン風建築(昭和12年)、別館は純和風建築(大正13年)でともに国の登録有形文化財に指定されています。

和洋折衷の回遊式庭園では春の桜や秋の紅葉など、四季折々の風情が楽しめます。

建物は上記に加え平成17年より≪尾崎邸書斎≫・・・『暢気眼鏡』等の作品で知られ、昭和58年3月、惜しまれつつ死去した小説家 尾崎一雄の業績を忍び、小田原下曽我の自宅にあった書斎を移築したもの。可能な限り元の部材を活かしており、室内の調度品類もすべて尾崎家から寄贈されたものだそうです。

地元に住む私はこれまでも何度か訪れていますが、今回の特集のために久しぶりに来て、初めてこの尾崎邸書斎を見ました。

そこで写真右側の和室4.5畳にとても良い印象を持ちました。

近年、戸建て住宅で4.5畳のたたみ部屋というものをあまり目にすることがなかったため、新鮮であり、且つ懐かしい感じがしました。天井高も抑え気味なのが丁度よく、なんでも手の届く距離に置いておける、部屋がまるごと便利な道具、又は着物のようでとっても落ち着く空間でした。仕事が捗る様な気がして我が家にも欲しくなりました。

小田原文学館2

きっと、いや間違いなく主なる部屋は隣の8畳なのでしょうが、狭い4.5畳に気持ちを奪われました。超高層ビルには無い、人が人のために作ったスケール感に納得した今回の取材でした。

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